「このままETCを利用しないでいるとどうなるの?」という以前の記事で、高速道路の全ての料金所をETC専用化する計画が有る事をお知らせしましたが、その計画の第一歩が始まるようです。
2022年の春からETC専用料金所が増加
料金所のキャッシュレス化、タッチレス化の推進を図るものとして全ての高速道路絵用近所をETC専用にするというロードマップが国土交通省から発表されていましたが、ついにその計画がスタートしたようです。
首都圏の高速道路料金所のETC専用化について
2021年12月10日、首都高速道路は34か所の料金所が新たにETC専用になる事を発表しました。2022年3月1日から5ヶ所が、2022年4月1日から29ヶ所がETC専用料金所となるようです。
3月1日より先行してETC専用料金所となる5ヶ所は下記の通り。
- 5号池袋線 :一ツ橋(下)
- C2 中環 :滝野川(内)
- S5 埼玉大宮線:浦和南(上)
- 10号晴海線 :晴海(下)
- S1 川口線 :安行(上)
そして、4月1日よりETC専用料金所となる29ヶ所は下記の通り。
- C1 都環:霞が関(内外)、代官町(内回り)
- C2 中環:中環大井南(外)、富ヶ谷(外)、初台南(内)、高松(外)、王子北(外)、四つ木(内外)、清新町(内)
- 1号羽田線 :空港西(上)
- 4号新宿線 :新宿(上)、初台(下)、幡ヶ谷(上)
- 5号池袋線 :護国寺(上)
- 6号向島線 :浜町(上下)、加平(南・上下)、加平(北・上下)
- 9号深川線 :木場(上)
- S1 川口線 :加賀(上)
- S2 埼玉新都心線:さいたま見沼(上)
- B 湾岸線 :新木場(西・東)、大井(東)、磯子(東)
- K1 横羽線 :横浜駅東口(下)
- K3 狩場線 :新山下(上下)
なお、入口には以下のような案内表示が取り付けられるようです。
また同日、NEXCO中日本とNEXCO東日本は、NEXCO中日本が首都圏の3カ所、NEXCO東日本が首都圏の2カ所の料金所を2022年春よりETC専用にする事を発表しました。
ETC専用運用を開始する料金所はNEXCO中日本が下記の通り。
- 中央道:稲城IC
- 圏央道:八王子西IC
- 圏央道:相模原IC
NEXCO東日本は、下記の2ヶ所となります。
- 外環道:戸田西IC入口(内回り)
- 外環道:戸田東IC入口(外回り)
これにとどまらず、首都高速道路は2025年度までに9割程度の料金所をETC専用にする計画が有り、NEXCO東日本では7~8割程度の、NEXCO中日本は8割程度の料金所をETC専用にしていくという計画も発表されております。なお、その計画には2030年度頃までに首都圏全ての高速道路料金所がETC専用になる事も記されています。
中京圏及び近畿圏の高速道路料金所のETC専用化について
中京圏でも2025年度までに9割程度の料金所をETC専用に、近畿圏の阪神高速では2022年度中に5カ所の料金所をETC専用にし、2025年度までに8割程度の料金所をETC専用にする計画があり、近畿圏のNEXCO西日本でも2022年度中に7~8割程度の料金所をETC専用にする計画があるようです。そして首都圏と同様に、2030年度頃までに中京圏及び近畿圏の全ての高速道路料金所がETC専用になる事も記されています。
阪神高速道路のETC専用料金所運用が始まります。
阪神高速道路として初のETC専用料金所の運用を始めることが2022年4月5日に発表されました。
運用開始は2022年5月27日(金)の午前0時からで、ETC専用となるのは下記5ヶ所の料金所のようです。
- 2号淀川左岸線:淀川左岸舞洲料金所
- 4号湾岸線 :高石料金所
- 4号湾岸線 :岸和田南(南行)料金所
- 5号湾岸線 :西宮浜料金所
- 5号湾岸線 :甲子園浜料金所
以上5ヶ所の料金所がETC専用となりますが、この5ヶ所の料金所は既に無人での運用を行っているようで、ETC専用になったとしても影響は少ないと考えられているようです。
地方部の高速道路料金所のETC専用化について
NEXCO3社の地方部及び本州四国連絡高速道路株式会社の3路線も、2030年度頃までに全ての料金所がETC専用になる事も計画されているようです。
つまり!2030年度頃までに日本の高速道路はオールETC化となるという事ですね!
ETC専用化でETC非装着車はどうなる?
以前にアップしました「ETC専用に変わっていく高速道路の料金所」という記事の中で、ETC専用になった料金所が、どのようにETCを装着していない車両に対応するのかを解説いたしました。
あくまで“仮称”であった「サポート」レーンという名称は決定事項となり、ETC非装着車に対応するレーンとなるようです。
いままでETC非装着車は「一般」レーンでETC以外の方法で利用料金の支払を行っていたのですが、2022年春以降のETC専用料金所では「サポート」レーンという表示になり、サポートレーンで現金は一切使用できなくなるようです。
料金所ブースに人員を置かず、インターホンで後払い清算の方法を案内するのみという事になっているようです。
ウーン、どのような方法なのでしょうか?かなり面倒くさそうですね。
ただ、NEXCO中日本によると「首都圏の新たなETC専用料金所には現金の精算機を設置する予定」との事のようですが…
将来的には「ナンバープレートを読み取り後払い請求する仕組み」を検討しているようです。
アメリカ版のETCである“EZ PASS”や“i-Pass”と言われるシステムが同様の方法で行っているようですので、早くそうなって欲しいところです。
いずれにしてもETC装着車両でないと、結構面倒くさい事になってくるのは間違いなさそうです。
2022年度から料金所のキャッシュレス化、タッチレス化は加速度的に進んでいくようですから、まだETCを装着していない車両をお持ちの方は、そろそろ検討してみても良いタイミングかもしれません。
【NEWS】料金所の完全ETC専用化にまた一歩前進!?高速道路の利用料を払わなかった車の所有者情報を、オンラインで各高速道路会社に提供-2022/2/21更新-
現在、高速道路各社の職員が各地方運輸局に直接出向かなければ出来なった、ナンバープレートに基づく車の所有者情報の照会を、オンラインで各高速道路会社に提供出系るようにするという方針が国土交通省より発表されたようです。
これはおそらく、2030年度頃までを目標とした料金所の完全ETC専用化を目的としたものであると思われます。
つまり、完全ETC専用化された後の「非ETC搭載車両」の料金収受に関して、ナンバープレートに基づき、車両の所有者に後日請求するという目的なのではないかと推測できますね。